『デジスコ通信』では、デジスコのおすすめ情報や最新情報を発信中。
随時更新!お見逃しなく!!

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         デジスコ通信 第114号 (2017年9月8日号)
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みなさん、こんにちは。

昼間は暑い日もまだありますが、朝夕はかなり涼しくなりましたね。
気温の変動が大きくなり、夏場の疲れも出てくるころかと思いますので、
体調管理には気を付けましょう。

既に渡りの季節に入っているので、鳥枯れ気味だった場所でも、
かなりの野鳥との出会いが期待できます。ぜひ、デジスコを担いで
撮影に出かけてみてください。


(デジスコ通信 編集長 勝山)

皆様からのデジスコに関するニュースの投稿や自薦・他薦を問わず
HPの紹介などは大歓迎です。すべてを記載することはできませんが、
下記アドレスまでお願いします。
  ┗ mailto:info@digisco.com


-*-*-*-*-*-*-*-*-*- DIGISCO.COMからのお知らせ *-*-*-*-*-*-*-*-*-

 ◆デジスコ通信はあくまでも個人の主観による判断で構成されています。
 できるだけ客観性を持たせたいとは思うのですが、書籍のように吟味
 した内容を正しい言葉で表現することはなかなかできません。自分達
 流でのんびりと継続して行くことが大切と思っています。
 皆様のご理解と応援を宜しくお願いします。

 ◆過去のデジスコ通信の過去の特集記事や各連載記事を一覧で見ることが
  出来るようになりました。以下の順にリンクを辿ってください。
  
   DIGISCO.COMトップ
     ┗ デジスコ便利帳
          ┗ デジスコスタッフ連載一覧

 ◆DIGISCO.COMの各掲示板へ投稿する上で、以下に該当する画像は
  遠慮していただくよう、お願いしています。
 
  ・ストロボ使用など野鳥にストレスを与える方法で撮影した画像。
  ・ 餌付けや、餌付け撮影を助長する可能性のある状況で撮影された画像
   (保護目的の給餌台も対象とします)
  ・営巣中の画像。(巣作り・卵・抱卵・雛・巣での給餌)
  ・背景などで営巣現場と特定できる場所で撮影した画像。
  ・オオタカなど絶滅危惧種のヒナや幼鳥の画像。
  ・その他、野鳥や自然に対し悪影響を与える恐れのある画像。
  ・市町村など詳細な撮影場所は開示しない。

  削除等を含めた最終的な判断は、DIGISCO.COMのスタッフが行いますが、
  スタッフそれぞれの線引きが違うため、基準があいまいに感じてしまうことも
  あるかもしれませんが、時間をかけて話し合い、コミュニティーを円滑に運営
  していく上での最低限のルールとして導き出したものです。

  どうかご理解、ご協力のほど、宜しくお願いいたします。

――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆役にたつと思われたり、面白かったり思われましたら是非お知り合い
 をお誘いください。
◆役に立たなかったり、つまらなかったりと思われるかたは「配信不要」
 または「ご意見」などご連絡ください。
◆ご連絡先 → mailto:info@digisco.com


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▼ 製品情報(スコープ・デジカメ・アダプター・便利GOODSなど) ▼
◎ デジスコ用品情報
 ・なぜPowershotS120 のF3.5(焦点距離50o)に
   比べ、OM-D EM-1MarkIIにF1.8(50o)レンズを
    装着したシステムの方が、シャッター速度が格段に
    遅いのか?
◎ メーカー、ショップからのお知らせ
 ・でじすこや

▼イベント情報(写真展・デジスコ説明会・デジスコ撮影会・オフ会など)▼
◎ ジャパンバードフェスティバル2017

▼デジスコ倶楽部からのお知らせ
◎ デジスコ写真展について(事務局)

▼野鳥観察情報▼
◎ <第73回>松田 道生さん 「バードウォッチングのミカタ」
◎ <第95回>吉成 才丈さん 「野鳥観察・探鳥の極意」
◎ <第86回>藤川  友敬さん 「知床から」

▼スタッフ、有志の連載▼
◎ <第38回>「ユンソナの勝手につぶやき・・」…… by ユンソナ
◎ <第54回>「風の音にぞ…」…… by 漂鳥
◎ <第84回>「鳥、鳥、鳥」……… by katsu

▼スタッフ紹介▼
DIGISCO.COMを作り上げているスタッフを紹介します

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

デジスコを楽しんでいらっしゃる方はまだまだ
たくさんいらっしゃいます。しかし、全盛期に
比べれば1/5〜1/10程度の人数になっているのでは
ないかと思います。当社も市場に合わせて規模を
縮小し、常勤は私のみとなり新しい商品や企画を
積極的に進めることができなくなりとても残念に
思っている今日この頃です。

とは言え、デジスコに新規チャレンジされる方、
デジイチ移行からの復帰のお客様からのご相談も
増えてきたように感じます。デジスコの灯を
消さないように引き続き骨身を惜しまずがんばります。
しかし、できないことは無理をしても結果的に
ご迷惑をかけることになるので、その点を
ご理解頂けますようお願いします。

 

ジスコはとにかく大きく写せます。先日、サブで
500o相当の一眼カメラを持ち出して野鳥を
写しましたが・・・大きく写すことに慣れた体には
「面白い」と感じることがありませんでした。
やっぱ、デジスコ最高ですね!でっかく写して
なにが悪い(笑)

 

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最新デジスコ用品情報
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…………………………………………………………
なぜPowershotS120 のF3.5(焦点距離50o)に
比べ、OM-D EM-1MarkIIにF1.8(50o)レンズ
を装着したシステムの方が、シャッター速度が
格段に遅いのか?
…………………………………………………………

さて、今回のお話は「なぜPowershotS120 の
F3.5(焦点距離50o)に比べ、
OM-D EM-1MarkIIにF1.8(50o)レンズを
装着したシステムの方が、シャッター速度が
格段に遅いのか?」という疑問の解析です。
お客様とシステムのご相談をしている中での
疑問について、ちゃんと解明してご納得頂きたく、
定性的かつ工学的な実験ではありますが
試してみて考察したことをご説明します。

 

■デジスコにおける明るさと撮像素子の関係

対物レンズから導かれる光を30倍などに凝集
して接眼レンズから平行光(レーザービームの
ような拡散も凝集もしない光)を光源として
レンズ付のカメラで撮影するデジスコシステム。
この構造を『フロントテレコンバージョン
レンズシステム』と呼びます。

明るさに関して言えば、対物レンズが大きければ
大きいほど焦点距離が上がっても、
カメラレンズのF値に近い明るさで写せるという
メリットがあります。

例えば小さな撮像素子1/2.3型CMOSカメラの場合、
35o換算焦点距離1000oの時、F値2.8などと
いうケースも出てきます。

これに対して、いわゆるテレコン
『リアテレコンバージョンレンズシステム』の
場合は直焦点レンズの後段に拡大レンズを加え、
カメラボディーにつなぐシステムがあります。

この場合はご存じのように焦点距離に比例して
F値が大きくなり暗くなります。

このフロントテレコンバーションレンズ
システムでF値計算の恩恵を享受できる
ボーダーラインがデジスコの場合、
1/1.7型CMOSまでと言われています。

1/1型CMOSカメラは条件に応じて効果あり。
4/3型CMOSはほぼ無しという感じです。

これは平行光の断面円とカメラレンズの
大きさに関係してきます。

カメラレンズのF値は有効集光径すべてに
光が入った場合の明るさです。

撮像素子が小さければ同じF値であっても
マスターレンズが小さいため平行光で
満たされます。

しかし、撮像素子が大きいと同じF値の
カメラレンズは径が大きくなり、その一部に
しか光が入らずにレンズF値の小ささを生かす
ことができません。

従って、S120においては概ねマスターレンズの
大半にコリメート光が入っているために同じ
条件でシャッター速度は1/125秒。比較して
E-M1 MarkIIの25oF1.8レンズの場合、
マスターレンズが大きいので一部分にしか
光が入ってこないためF1.8レンズの明るい
性能を出しきれずに1/40秒というシャッター速度
しか出なかったのかも知れません。

ここで誤解をしないようにしなければならない
ことは、むしろ、光学系においてS120など
1/1.7型CMOSカメラの結果が特異であり、
E-M1 Mark2など4/3型マイクロフォーサーズ
カメラが一般的な光学計算に近い結果となります。
APS-C、フルサイズと撮像素子が大きくなるほど
暗くなりシャッター速度は遅くなります。

■テスト方法

デジスコ機材から被写体まで5m、照明は
LED2灯(60Wクラス)50p距離45度
同一の条件で被写体を撮影して、
EXIFデータからシャッター速度を読み取り
比較検証する。今回は定性的なテストの
ため実験回数は1回とする。

■機材

TSN-884/TE-17W/カメラユニットの構成で、
ケーブルレリーズ使用。

■カメラ設定

・ISO400
・絞り優先オート
・最少絞り(焦点距離50oに近似する)

 

■カメラユニット毎の結果

(1)OLYMPUS OM-D EM1Mark2/M.ZUIKO25oF1.8
シャッタースピード   1/40 秒
F ナンバー      f/1.8
カメラ焦点距離 25o
システム焦点距離=25倍×25o×2=1250o
システムF値 25倍×25o÷88o=F7.1

(2)CANON Powershot G9Xmark2
シャッタースピード   1/100 秒
F ナンバー      f/4
カメラ焦点距離 17.7o
システム焦点距離=25倍×17.7o×2.7=1194o
システムF値 25倍×17.7o÷88o=F5.0

(3)CANON Powershot S120
シャッタースピード   1/125 秒
F ナンバー      f/3.5
カメラ焦点距離 10.5o
システム焦点距離=25倍×10.5o×4.6=1207o
システムF値 25倍×10.5o÷88o=※F3.0
※Fナンバー以下の数値にはならないのでF3.5となる。

■なぜ、デジスコでマイクロフォーサーズなどを使うのか?

1)デジスコの最大のメリットは「長い焦点距離」。
他に1000o以上3000o超までを常用域として
使える撮影システムは他にありません。
これはコリメート法という望遠鏡で拡大された
画像にカメラの倍率を加味して得られる焦点距離。
2)レンズの素性が良く、スコープの光学系に
相性が良い。
3)できれば1/1.7型CMOSを搭載した高級カメラが
あれば良いのですが現在は皆無になった。
1/1型機カメラでNikon1、CANON G9Xm2、
SONY RX100/RX100m2を除いてスコープと
相性の出せるものが無くなってしまったこと。
4)1/2.3型カメラで光学的相性は出せるものの、
搭載機能が低すぎてスマートフォンに劣って
しまう。
5)電子シャッターで無振動撮影ができるように
なったこと
(リモコン・レリーズケーブル必須)
6)連写性能・バッファ量などの大きさ
7)1画素あたりの光量が豊であること、
ダイナミックレンジが広いこと。
8)プリキャプチャー機能が付与された機種が
あること。

 

■なぜ25oF1.8レンズが良いのか

1)高画質であること
2)スコープとの光学的相性が良い
3)レンズ中央の歪の少ない部分を使えること
4)レンズ全長が変化しないこと
5)LUMIX 20oF1.7に比べAFが速い

 

【結論】

レンズのF値が小さく明るくてもレンズ口径が
大きければ、その一部にしか光が入らなければ
F値に相応のシャッター速度は得られない。

逆にレンズ口径が小さくF値が大きめでも、
レンズ全面に光が入れば思いのほか早い
シャッター速度が得られることを確かめる
ことができた。

今回のテスト条件では1/1型CMOS搭載の
CANON Powershot G9X Mark2が1/1.7型の
S120に近いシャッター速度が出ていたことが
認められた。

1/1型CMOSサイズの撮像素子カメラにも
フロントテレコンバージョンの明るく写せる
メリットが出ることがあるように考えられる。

一部のカメラでは連写時のシャッター速度が
1/60秒以上なければ電子シャッターが使えない
ものもあります。しかし、OM-D E-M1 MarkIIは
1/10秒以上であれば支障なく撮影できるので
例え光量の少ない環境でもブレの発生しない
機材システムで撮影すればしっかり写せる。
但し、レンズの一部分しか光が通ってこない
ことから絞ったりすると計算できなくなる
ようなので開放で使うことが必須である。 

 

 

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◇ コレットホルダーCH-P11再入荷
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興和TSN-884/774は接眼レンズを装着する方法として
「バヨネット方式」を採用しています。
120°分割で♂♀の突起があり、差し込み回転する
ことで接合します。
接眼レンズを保持するために板バネがあるのですが、
デジスコのカメラユニットを装着するとこの板バネが
偏りを作り光軸調整や防水に不利な状況を作ります。
これは宜しくありません。
で、コレットホルダーの登場です。

 

接眼レンズ側に固定リングを装着し、スコープの
アクセサリーネジに装着する♀ネジリングに、
接眼レンズ側♂ネジのリング。固定リングを
引き寄せてしっかり固定されます。
バヨネットだけだとグラつく接合もこれを使えば
頑丈になります。

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KOWA TSN-880/770シリーズ専用コレットホルダーです。
ワイドタイプズームアイピース:TE-11WZを
しっかりと保持できます。

限定30個です。

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━━◇◆イベント情報◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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○ ジャパンバードフェスティバル2017
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11月4日(土)〜5日(日)に
ジャパンバードフェスティバル(JBF2017)が
千葉県我孫子市手賀沼周辺にて盛大に開催されます。

お近くの方、野鳥・野鳥撮影などに興味を
お持ちになられた方は是非この機会に
【野鳥の祭典 JBF2017】にお立ち寄りください!
皆様のご来場、心よりお待ち申し上げます。

 

■日時:2017年11月4日(土)9:30〜16:00
2017年11月5日(日)9:30〜15:00
■会場:千葉県我孫子市
アビスタ・手賀沼親水公園・水の館
鳥の博物館・鳥博広場・山階鳥類研究所
■詳細:http://www.birdfesta.net/

 

 

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━━◇◆デジスコ倶楽部からのお知らせ◆◇━━━━━━━━━━━━━━━

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○ デジスコ写真展について(事務局)
●---------------------------------------------●

デジスコ倶楽部会員様から開催のご要望を頂いて
おりますが、残念ながら開催に供するマンパワーが
準備できないため開催を断念せざるを得ないと
判断いたしました。

ニコンサロン新宿・大阪の準備・開催と運営には
40人工が最低でも必要となります。事務局の
人員不足が主たる要因で開催することができないと
判断しました。開催を楽しみにされている会員様には
誠に申し訳ありません。ご理解を賜りたいと存じます。

 

 

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━━◇◆野鳥観察情報◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■ …………………………………………………………………………………………
□  <第73回>松田 道生さん 「バードウォッチングのミカタ」
■ …………………………………………………………………………………………

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第73回 プロの人たち
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前回、プロの野鳥カメラマンのエピソードをご紹介したところ、
ちょっと反響をいただきました。皆さん、あまりプロの方の仕事
ぶりをご存じないようで興味をひかれたようです。そういえば、
野鳥カメラマンについてはいろいろ語ってきましたが、野鳥写真で
食べているプロについては詳しく書いたことはありませんでした。

私は、仕事の関係でプロの野鳥カメラマンの友人知人がいます。
プロとアマの境界があいまいなので定義するのが難しい世界ですが、
まあ収入の多くが野鳥写真で稼いでいるといったところでしょうか。
ところで、プロの野鳥カメラマンといえば、古くは戦前の
下村兼史さん、戦後は高野伸二さんを思い浮かびます。下村さんは
映画、高野さんは日本鳥類保護連盟の職員として兼業していたので
専業のプロの野鳥カメラマンは、島田忠さんあたりからと思って
います。

1973年、平凡社が雑誌『アニマ』を創刊します。当時は、大判の
グラビア雑誌が全盛期の時代で、『アニマ』は動物や自然をテーマ
とした雑誌として人気がありました。この雑誌の野鳥の記事を
飾ったのが、島田さんの写真でした。今思えば、海外の写真や記事
で補っていた誌面もありました。日本人による日本の動物の生態を
捕らえた写真、それも大判の雑誌の見開き画面に絶えうる構図と
力のある写真を提供できるカメラマンは貴重な存在で、私は
島田さんの記事を楽しみにしていたものです。

1970年代、たまたま北海道の春国岱で取材中の島田さんとお会い
したことがあります。当時の北海道旅行は、海外旅行並みにお金が
かかる印象がありました。こちらは、調査での出張ですから自腹
ではありません。島田さんは埼玉県在住でしたから、私と同じ
くらいの旅費をついやしての取材だったのだと思います。
野鳥写真を撮るため、けっこうお金がかかるものだと思いましたし、
いわゆる原稿料のレベルではペイしないとも思いました。

それでも、野鳥写真の市場などないに等しい時代の『アニマ』は、
ギャラのもらえる貴重な雑誌だったと思います。私も『アニマ』
から原稿依頼を受けたことがありますが、自然保護団体のギャラ
に比べれば格段とよかったものの世の中の相場とそう変わりは
なかったと思います。たとえ毎月、企画記事が載ったとしても
取材費プラス生活費になったのかは疑問です。

  → 詳しくはこちら
      ┗ http://www.digisco.com/mm/dt_102/toku1.htm

 

■ …………………………………………………………………………………………
□ <第95回>吉成 才丈さん 「野鳥観察・探鳥の極意」
■ …………………………………………………………………………………………

───────────────────────
第95回 都心のイソヒヨドリ
───────────────────────

今年はサクラが満開の頃から、JR渋谷駅周辺でイソヒヨドリを
観察していました。最初に気づいたのは4月1日で、三面張りの
河川周辺でオスが囀る姿を発見。翌2日も同所でオスの囀る様子を
観察し、4月15日には同所で、♂♀が前後してビルの屋上へ飛翔
する様子を確認したほか、その周辺200〜300mの範囲内で別個体
2羽(うち1羽はビル屋上で囀る)も発見。
「これは繁殖するだろう。もしかしたら複数つがいか…」と
思って継続的に観察するも、それ以降は確認頻度が低く、また
特定の場所に出入りする様子も確認されず、結局は繁殖したと
いう確証が得られませんでした。最後に確認したのは5月7日の
囀る様子だったので、もしかしたらひっそりと繁殖していたの
かもしれませんが、それ以降は姿も声も確認できませんでした。

実は、最初に発見した時から違和感がありました。それは、エサ
となる昆虫や小動物の姿がほとんど見当たらなかったことです。
それでも、サクラが終わって本格的な春を迎えれば、それなりに
エサが発生するのだろうと思っていたのですが、6月になっても
7月になっても、生き物の乏しい状況に変化はありませんでした。
イソヒヨドリの内陸進出は各地で報告されており、都心部も例外
ではなくなると予想されています。今回の観察例については、
たまたま訪れた4月1日に生息が確認されましたが、それ以前の
情報はなく、越冬していたのか、または春になってから渡来
したのかも明らかにされていません。エサ資源の乏しさから
みると、おそらく夏鳥的にどこかから飛来したと思っていますが、
来繁殖期の課題として、継続的に観察してみたいと思います。

私が住む世田谷区南部では、最近増えたと感じる種があります。
まずキジバトは、住宅街でもよく見かけますが、規模の大きな
公園では、より高い密度で観察できます。そしてハシボソ
ガラスはここ数年でよく見かけるようになり、近所では1つがいが
繁殖しています。エナガは数年前から、多摩川沿いの樹林や規模の
大きな公園で繁殖していましたが、今年は家の近所でも繁殖期に
生息を確認しました。またツミは一昨年から、家の中にいても
声が聞こえてくることがありました。近所での繁殖は確認して
いませんが、散歩中に各地で姿を見かけるので、複数つがいが
繁殖している可能性もあります。主要な木はチェックしたので、
大通りの街路樹などを利用しているのかもしれません。
またコゲラは、数年前に向かいの家で繁殖したようですが、
それ以降の繁殖期には、時折姿を見かける程度になりました。
こうした増加傾向にある種については、多少なりとも、ハシブト
ガラスの減少が影響しているようにも感じています。

  → 詳しくはこちら
      ┗ http://www.digisco.com/mm/dt_102/toku2.htm

 

■ …………………………………………………………………………………………
□ <第86回>藤川  友敬さん 「知床から」
■ …………………………………………………………………………………………

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第86回 キンクロハジロの雛
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今年の8月20日、知床半島の最大の湖、「羅臼湖」へ続く登山道の
途中に「四の沼」とう場所がある。そこに見慣れない小さなカモの
雛を見つけた。あまりにも黒っぽい色をしており、知床五湖などで
確認しているマガモやカルガモ、オシドリとはまったく違う。
いろいろ調べて、よやくキンクロハジロの雛であることがわかった。
日本では、キンクロハジロは北海道で少数の繁殖が確認されている。
知床半島においては、キンクロハジロの繁殖期に成鳥が羅臼湖で
確認されていることから、繁殖しているであろうと推測されて
いたが、実際に雛や幼鳥が観察されたことはなく、今回、雛が
みつかったことで繁殖していることが確実とみられる。周囲に親の
姿がなく1羽だけでいるところが気になるが、立派な成鳥になって
ほしいものだ。

  → 詳しくはこちら
      ┗ http://www.digisco.com/mm/dt_102/toku3.htm

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

━━◇◆スタッフ、有志の連載◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■ …【ユンソナ】…………………………………………………………………
□  <第38回> ユンソナの勝手につぶやき・・
■ ……………………………………………………………………………………

前回は南の島での渡りの様子が予想を裏切らず、将来に期待が
持てる・・との話をしました。
今日は南の島での話の続きと、北海道での鳥撮りと人との出会いに
ついてつぶやいてみることにしましようか。

南の島での渡りの話は大きな期待感はあるものの、まだまだ実績と
しては不満足な部分があります。
それはひとえに「渡り鳥の滞在期間の短さ」と、「我々の滞在
期間の短さ」に負うところが多いように思われます。
現地の方々の写真を拝見しますと、キガシラセキレイやシマアオジ、
シマノジコといった滅多に見る事の出来ない鳥さんも毎年来て
いるようですし、ハイイロオウチュウやチョウセンウグイスと
いった鳥も普通に来ている様子なのです。

悲しいかな我々が「珍鳥来る・・」との連絡を受けてから動いた
のでは間に合わないケースが多く、今年もシマアオジ♂の綺麗な
個体は夕方に連絡を受け、翌日の昼には現地に着いていたにも
関わらず、すでに綺麗な♂は抜けた後でした。
滞在期間の短い鳥さん達に逢うには偶然の出会いを期待するか、
それなりの時間をかけて現地で待つかしかないようです。

他では容易に見られないような鳥さんも多くいますので、
それなりに退屈はしないのですが、運に自信の無い人(笑)は
「長期滞在」が珍しい鳥さんとの出会いには必須な要素なのかも
しれません。

ここでは珍鳥の数も多いので、珍鳥の個体差といったものも観察
出来ます。オウチュウは初撮りでしたが、3回の島通いで4羽の
オウチュウに逢いましたが、黒色が僅かずつ異なっていた気が
します。
また、冬羽から夏羽への移行期でもあるため、集団の中にも
いろんな個体がいたりします。ムネアカタヒバリ、マミジロ
タヒバリなどが一緒にいるのですが、それぞれ随分と色が違って
いたりしました。
アカガシラサギも幼鳥から成鳥まで見られますが、成鳥も性格
まで含めて随分と個体差があるように思われました。

  → 続きはこちらから
      ┗ http://www.digisco.com/mm/dt_102/toku4.htm

  ∞∞∞ つづく ∞∞∞

 

 

*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*

■ …【漂鳥】………………………………………………………………………
□  <第54回> 風の音にぞ…
■ ……………………………………………………………………………………

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第54回 小さい秋”を探しに…
─────────────────

二十四節気の第十五節気にあたる「白露」は、今年は9月7日
でした。大気が冷えてきて露点が下がり、朝露を結ぶ頃といった
意でしょうから、暦の上で今はもう仲秋ということになります。

時に、残月、光冷やかに、白露は地に滋く、樹間を渡る冷風既に
暁の近くを告げていた。(中島 敦『山月記』)

まあでも皮膚感覚でいうなら、いまはまだ晩夏からせいぜい秋の
初めの風情というのが正しいでしょう。
けれども夏至からはふた月半が経過し、日は明らかに短くなり、
そのくせねばり付くような暑さがまだ残り、街中であれ郊外であれ、
風景には夏の疲れのような物憂さがつきまといます。蝉の声も、
夏の初めであれば命の賛歌とも受け止められましたが、9月初めの
いまそうした清新さは失われ、惰性と倦怠の象徴のようにも聞こえて
しまうと言ってしまったら、蝉たちには少々気の毒でしょうか。
そうした晩夏の風情を個人的にはあまり好みません。疲れたときの、
目標を失いがちなときの、さしたる理由はないものの、もうひとつ
気力がそがれているときの己の姿を、夏の終わりの景色につい
重ねてしまうからでしょうか。

ではこんなとき、何に心を寄せれば沈みがちの気持ちがいくらか
でも上向くでしょうか。
たとえば、次なる季節に目を向けるのはどうでしょう。
平安の歌人、藤原敏行は吹き来る風に秋の気配を感じ取ったの
でした。風ばかりでなく、常以上にアンテナを張り、空の色、
咲く花の種類、樹々の葉の色合い、鳥や虫たちの動向のわずかな
変化をキャッチし、季節の移ろいを目や耳や肌で受け止めることで、
鈍化摩滅ぎみの心が少しは活性化されるのではと、己が己に少し
だけ期待するのです。

夜来の雨は午前中には止み、暫くすると青空が覗き始めたその日、
空気は乾き、風は北寄りに変わっていました。
それまで恨めし気に曇天の空を見上げていた私は、やおら立ち
上がると急いで身支度を整え、私が最も好む農地の一つへと向かい
ました。
車中、まだ早いかなという一抹の危惧を抱いたものの、その農地に
降り立ったとき、不安はすぐに払拭されました。いくつかある
休耕田の一つを前にして、私は目を瞠らずにはいられませんでした。
初秋の走りともいえる幾種類ものタデの花々が、そこに咲き誇って
いるのです。

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□  <第84回>「鳥、鳥、鳥」
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第84回  2017-初秋
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8月の終盤は猛暑が続きましたね。
鳥見は休日の早朝だけ散歩ついでに行っていましたが、
それでも暑くてへばってしまい、視線はどうしても下に…。
野鳥探しは耳だけが頼りになっていました。
前回取り上げたムクドリたちは相変わらず少なく、木の実は
かなりの量が残っています。大群がいなかったせいか、毛虫も多い。
南下してきた夏鳥たちが長めに滞在してくれないかと期待しています。
この時期にみた夏鳥は、ツバメ、イワツバメ、ショウドウツバメ、
キビタキ、ノビタキ、アマサギ、チュウサギ、オオヨシキリあたり。
数は少ないですが、種類は例年通りですかね。

9月最初の週末は秋らしく、快適な天気。
視線も落ちることなく、木の上の方も探せるようになりましたが、
全体的に鳥の気配が減っていました。ヒヨドリたちが移動を始めて
一時的に静かになっているような感じです。
あと、この時期結構元気に鳴いているモズが少なく、高鳴きが
聞こえたのは1箇所だけでした。これから増えるかどうか少々
心配です。

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