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ソニーより、高感度を実現した「裏面照射型構造」のCMOSセンサーを搭載することにより、室内や夜景などの暗所でもノイズの少ない高画質を実現したデジタルスチルカメラ“サイバーショット”『DSC-WX1』『DSC-TX1』が発売されました。
両機は、高速CMOSセンサー・高性能レンズ・高速画像処理回路の連携により、秒間10枚の高速連写やパノラマ撮影機能なども搭載しています。「裏面照射型構造」のCMOSセンサー“Exmor
R”(エクスモア アール)のデジタルスチルカメラへの搭載は世界で初めてです。
また、両機に搭載した顔検出・笑顔検出・新開発の構図アルゴリズム技術を駆使し、カメラが自動で撮影を行うユニークなカメラアクセサリー「Party-shot(パーティーショット)」も併せて発売されています。
今回は、2機種のうちサイバーショット”『DSC-WX1』のデジスコ適性をレポートいたします。 |
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●主な特長 |
1. |
“Wシリーズ”:コンパクトな本体に広角・高倍率な沈胴式光学ズームレンズを採用 |
2. |
新開発した独自の高性能レンズ「Gレンズ」搭載 |
3. |
明るさF2.4、広角24mm光学5倍ズームの沈胴式レンズ |
4. |
高性能を実現し、高倍率な沈胴式レンズを搭載しながら本体の厚さ19.8mmのコンパクト設計。約350枚撮影可能なスタミナ性能を実現 |
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※ニュースリリースより抜粋 |
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希望小売価格:オープン価格
発売日: 2009年9月18日 |
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・液晶モニター |
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ソニー独自のクリアフォト液晶(広視野角2.7型、約23.0万画素、視野率:100%)採用の液晶画面は、W300と同等かそれ以上の見え味や視認性が高くデジスコ向きのデジカメの中でも非常に秀逸な液晶と言えるでしょう。ピントの山も掴みやすく液晶モニターフード使用時も良好な見え方です。撮影時の画面表示は情報表示に液晶画面の輝度調整、スルー画面、情報表示無し撮影の3種が選択可能。表示情報量も豊富で設定状況を把握しやすくなっています。水平出しに便利なグリッドライン表示も可能で、更に電池残量も液晶モニター上に3段階と残り時間(NP-FG1使用時)も表示されるようになりました。情報表示は構図決定の際表示が邪魔になる場合は、情報表示なしを選択するとよいでしょう。。 |
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・機能設定 |
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初心者の方にも撮影モードや機能を分かりやすく解説してくれる「機能ガイド」が搭載されていますので、比較的簡単に設定できます。モードダイアルは背面に設置され各撮影モードの切り替えは容易に行なえるようになっています。MENU画面を開くと撮影設定が表示されます。デジスコ撮影時の露出補正をする際露出補正の撮影設定が一番上にない為、素早い露出補正が行なえないのは残念なポイントです。今後MENU画面のカスタマイズができるようにする等の改善をして欲しい所です。その他撮影設定の表示はとてもわかりやすく使いやすいものになっています。
また、本機は非常に豊かな撮影機能がありそれをデジスコ撮影に活用して頂く事による楽しみもあります。
モードダイアル内にある『スイングパノラマ』機能や、6枚の写真を1枚に合成しノイズレスな画像を実現した『手持ち夜景撮影モード』、そしておなじみの『動画撮影モード』と非常に特徴的で幅の広い撮影が可能です。
特に『スイングパノラマ』や『手持ち夜景撮影モード』は撮影方法も変わっていますが仕上がりの写真も一風変わった写真になる為、撮影者の感性を大きく刺激してくれるでしょう。
レポート後述に標準撮影時のデジスコ撮影用推奨設定を掲載しているので、参考にしてください。 |
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・連写性能 |
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WX1では連写性能が大きく変更になりました。
3つの連写モード、秒10コマ、秒5コマ、2コマと任意で選んで頂く事が可能です。
連続撮影可能枚数は10枚までとなっており10枚撮ると自動的にメモリカードへの書き込みが始まり1枚につき1秒間のインターバルがあります。
秒10コマの場合1秒撮って10秒待つと待ち時間が多くなってしまい使い方が限定されてくる為、デジスコ撮影で使用する場合は秒t5コマや、秒2コマが使いやすくなっています。
デジスコ向けカメラとしては連写性能はズバ抜けて速く使い方によっては着地の瞬間や飛翔写真等も狙って撮影する事も期待できます。
※連写時は全て1000万画素で撮影可能 |
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・AF応答性 |
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AFの応答性能はW300と比べると幾分か精度が落ちたように感じられます。
逆光時や日差しのきつい順光時に時々思ったようにAFが動かない時があり何度か半押しし直す事が多くなりました。
またAFは常に作動している為半押しせずに構図変更を行うと意図しない部分にピントを合わせてしまう事もありますのでご注意下さい。
ただしAFの精度は非常に高いので基本はAF任せで撮影するのがよいでしょう。
AF設定はピントの歩留まりが良好な中央部重点AFまたはスポットAFの設定をお勧めします。 |
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・動作性能 |
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動作応答は、設定画面や撮影時などレスポンス良くキビキビと動作します。W300の時に不満が残った再生画面表示は改善されかなり早く立ち上がるようになっております。。ボタン配置は標準的ですが、ボタン類が小さめなのでしっかりと押し込むようにしましょう。また、デジスコ撮影では一番設定頻度が高い露出補正がメニュー階層の中にあり呼び出しがしにくいこと、W300と同じく3分程でオートパワーオフが働きON、OFFの設定が出来ない点が難点です。 |
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SONYでも初めての試みである裏面照射CMOSセンサーの導入で通常撮影時の高感度撮影に非常に強くなったとあります。デジスコ撮影の場合ではISO感度が160となっており他のデジスコ向きデジカメと等倍で比べるとノイズが目立ってしまいます。しかし、レンズがカールツァイスからソニーの高級レンズシリーズ『Gレンズ』に変更されワイド端は広角3ステップまではケラレや周辺減光が出ますが中間域からテレ端まで画質の落ち込みがほとんどなく使用できます。また、ISO400位までだと大きな画質の落ち込みやノイズの傾向も変わりがない為、やや高感度でも撮影できるのがおおきなメリットと言えるでしょう。
また、限定的な使い方になりますが機能設定項目に挙げた『手持ち夜景モード』で撮影をすればほとんどノイズの出ないすばらしい写真を撮影する事が可能です。(ただし連写ができない為、1発勝負となるのがネックです) |
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本機は少しクセはありますが、撮影時の操作性の良さ、初心者はもちろん安心して使えますが豊富な機能で通常のデジスコ撮影以外にも色々な活用ができベテランのデジスコユーザーにも新しい可能性を感じさせるカメラです。
ブラケットを含めても小さく軽くかなりコンパクトに持ち運びができるのも大きな魅力です。
連写性能は高速ですが、10枚連続で撮影すると10秒間の待機時間がありますので、注意が必要です。連写撮影後は少しもどかしく感じますが、連写速度の設定は自由に変更できる為、自身の撮影スタイルによって変更しながら使用すると良いでしょう。
画質に関しましては、最低感度(ISO160)でも少々ノイズが目立ちますが、WX1特有の機能の一つ『手持ち夜景撮影モード』を駆使する事で条件によってはノイズレスでクリアな写真を撮影する事が可能です。(6枚を1枚に張り合わせる手法で処理する為、動きの速い被写体には向いていないという欠点があります。)
また、『動画撮影モード』(1280×720P HD画質)は撮影中のズーミングが可能で簡易ビデスコとして使えます。
録画中のズーミングではズーム時の音を拾う為、取り扱いには注意しましょう。
もう一つの特徴的な機能『スイングパノラマモード』でのデジスコ撮影では被写体を1つに限定せず鳥の群れ等全体を含めた構図での撮影もできます。
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SONY
Cyber-shot DSC-WX1 カメラ設定 |
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■9.モードダイヤル … P (プログラムオート撮影) |
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■15.MENUボタン を押した後、順番に設定する項目 |
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項目 |
設定 |
画像サイズ |
4:3 10M |
連写設定 |
通常オススメはMidかLo |
明るさ(EV補正) |
-0.3〜0.0(逆光の時は、プラス側へ) |
ISO |
160 |
ホワイトバランス |
AUTO(条件によっては、太陽光や曇天も可) |
フォーカス |
中央重点AF(場合によってスポットAFも可) |
測光モード |
中央部重点 |
ブラケット撮影 |
使用時にお好みで設定して下さい |
顔検出 |
この設定はデジスコでは使用しません |
DRO |
スタンダード(OFFでも可) |
赤目軽減 |
OFF |
手ブレ補正 |
OFF |
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■15.MENUボタン の最終項目:●を押すと設定画面に移ります |
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【カテゴリー:設定(工具箱アイコン)】 |
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項目 |
設定 |
AFイルミネーター |
切 |
グリッドライン |
入 |
デジタルズーム |
切 |
縦横判別 |
入 |
目つぶり通知 |
切 |
操作音 |
大 |
表示言語 |
日本語 |
機能ガイド |
入 |
デモモード |
切 |
設定リセット |
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コンポーネント出力 |
HD(D3) |
ビデオ信号出力 |
NTSC |
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※スピードライトの設定は発行禁止にしております。(連写設定時は設定不可)
※ISO感度は「160」に設定しております。
※オススメの露出補正値は、「0.0〜-0.3」 です。 |
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スコープや接眼レンズなど光学ユニットへ接続する為には以下のパーツ類が必要となります。 |
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その他あると便利なパーツ類は以下の通りです。 |
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スコープ、接眼レンズ(アイピース)までの接続方法は以下の組合せ例(図)を参考にしてください。
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1. |
ノイズレスでクリアな画質が魅力な『手持ち夜景撮影モード!』 |
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連写はできませんがWX1の高速連写と撮像素子の特徴を存分に活かした機能です。デジスコ撮影では、名前のような手持ちでは撮影できませんが、WX1の弱点とも言えるノイズ問題をこの機能で補う事ができます。撮影する上で注意して頂きたいのが撮影時の傾向として露出が少し暗めに写ることです。メニューの露出補正をうまく活用して撮影を行ってください。 |
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2. |
デジスコ撮影の常識を覆す『スイングパノラマモード』 |
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このモードではガイドの矢印に従ってカメラをスライドさせる事によって超ワイドなパノラマ撮影が可能となります。カメラのズームは使えませんがスコープとの組み合わせで超望遠ズームワイドパノラマ撮影ができます。デジスコ撮影時は24mmでケラレはありますが画像処理時にケラレの部分を切り取って処理をする為、気にせずお使いいただけます。 |
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すでにデジタルカメラの定番となっている動画撮影機能ですがWX1の動画は他のカメラとは一味違います。ビデオカメラと同じように撮影中のズーミングも可能になり撮影の幅を大きく広がりました。撮影画質はHD画質(1280X720)でyou
tube等の動画投稿サイトにもハイクオリティな画質投稿も可能です。
ただし欠点がひとつあり注意して頂きたいのが録画中にズームを動かすとズーム作動音を拾ってしまいます。また、マイクを消音する事ができない為ズームした際の音声処理は動画編集ソフト等が必要となります。動画撮影に関してはこの特性を充分留意してご使用して下さい。 |
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ケラレ、周辺減光の発生を確認しやすい空抜け条件を想定して室内の白い壁を撮影しました。
(口径別主要4機種にて検証)
※SONY Cyber shot WX1 のズームステップ数は、11ステップ。中間域は5ステップ目を撮影。
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検証機材 |
ワイド端 |
中間域 |
テレ端 |
●スコープ
Nikon EDG85
●接眼レンズ
FEP-30W
●アダプター類
究具04
バリアブルカプラーVCA-1
(2mm) |
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ケラレ、周辺減光の状況: |
1〜3ステップ目までケラレあり、4ステップ〜6ステップ目まで撮影には影響のない範囲で周辺減光があります。7ステップ目〜テレ端までは周辺減光はありません。 |
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検証機材 |
ワイド端 |
中間域 |
テレ端 |
●スコープ
KOWA TSN-774
●接眼レンズ
KOWA TE-17W
●アダプター類
TurboAdapter P2,
究具04
バリアブルカプラーVCA-1
(調整なし) |
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ケラレ、周辺減光の状況: |
1〜3ステップ目までケラレあり、4ステップ〜10ステップ目まで周辺減光なし。テレ端で僅かながら周辺減光が出ますが軽微なものです。 |
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検証機材 |
ワイド端 |
中間域 |
テレ端 |
●スコープ
Nikon EDV
●接眼レンズ
TurboAdapter30XWFA
●アダプター類
究具04
バリアブルカプラーVCA-1
(調整なし) |
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ケラレ、周辺減光の状況: |
1〜3ステップ目までケラレあり、4ステップ〜6ステップ目まで撮影には影響のない範囲で周辺減光があります。7ステップ目〜テレ端までは周辺減光はありません。 |
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検証機材 |
ワイド端 |
中間域 |
テレ端 |
●スコープ
Vixen ジオマII ED52-S
●接眼レンズ
Vixen GLH20D
●アダプター類
TurboAdapter G2,
究具04
バリアブルカプラーVCA-1
(調整なし) |
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ケラレ、周辺減光の状況: |
1〜4ステップ目までケラレあり、5ステップ〜テレ端まで撮影には影響のない範囲で周辺減光があります。 |
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Cyber-shot
WX1は5倍のズームレンズを採用している為、各メーカーの接眼レンズによってケラレや周辺減光の傾向が大きく変化します。究具04 VCA-1を採用してる為自分好みのクリアランス調整行う事は可能です。画質に関しては4ステップ目からテレ端まで大きな画質の落ち込みもなく良好な結果を残せるカメラとなっております。 |
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【作例撮影機材】 |
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スコープ |
Nikon
EDIII |
アイピース |
TurboAdapter
30XWFA |
カメラ |
SONY
Cyber-shot DSC-WX1 |
ブラケット |
BR-WX1 |
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【作例撮影機材】 |
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スコープ |
KOWA
TSN-884 PROMINAR |
アイピース |
KOWA
TE-17W |
アダプター |
TurboAdapter
P2 |
カメラ |
SONY
Cyber-shot DSC-WX1 |
ブラケット |
BR-WX1 |
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2009年10月26日 DIGISCO.COM
楠元(くすもと) |